ビル・商業施設・工場・病院・学校などの「建物や敷地内」において、常駐しながら警備を行う業務です。警備業法における「1号警備」に分類されます。
業務内容 | 説明 |
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出入管理 | 関係者・訪問者・業者などの出入りをチェックし、不審者の侵入を防ぐ。 |
巡回警備 | 建物内外を定期的に巡回し、異常(不審物・不審者・火災・施錠忘れなど)がないか確認。 |
防災センター業務 | モニター監視、火災報知機・防犯システムの確認、緊急時の通報や初期対応などを行う。 |
受付業務 | 一部、受付対応(入館手続きなど)も兼ねる場合がある。 |
緊急対応 | トラブル・災害発生時の通報・避難誘導・初期消火など。 |
・天候に左右されない
主に屋内業務が多く、屋外作業が中心の交通誘導警備(2号警備)よりは体力的に楽な面も。
・比較的安定した勤務環境
常駐先が固定されるため、出勤場所が頻繁に変わることは少ない。
・昼夜のシフト勤務がある
日勤・夜勤を交替で行うケースが多い。夜勤は比較的落ち着いて業務できる一方、生活リズムの管理が必要。
・落ち着いた対応力が重視される
来訪者や入居者と接する場面もあるため、丁寧な接客や冷静な判断力が求められる。
・安定した場所で働きたい人
・丁寧にコツコツ仕事ができる人
・体力よりも注意力や責任感を重視する人
・接客や対人対応が得意な人
警備員が施設や敷地を定期的または不定期に見回ることで、安全や防犯、防災の確認・抑止を行う警備形態です。施設警備(1号警備)に含まれることが多いです。
項目 | 内容 |
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定期巡回 | あらかじめ決まった時間やルートに沿って見回り。 |
不定期巡回(抜き打ち巡回) | 時間やルートをあえて変えて、異常行為への抑止力を高める。 |
開閉館作業 | 施設の開館・閉館時のチェックや施錠、電気・空調の確認など。 |
夜間巡回 | 夜間に不審者や火災・漏水・施錠忘れなどの異常を発見する。 |
報告業務 | 異常や問題があれば所定の報告書を提出し、必要に応じて通報・対応。 |
✅ 1. 抑止効果が高い
人の目による見回りは、不審者や内部不正への大きな牽制になります。
✅ 2. 異常の早期発見が可能
カメラやセンサーではわからない異常(異臭・水漏れ・施錠忘れ・火災の兆候など)を発見できる。
✅ 3. 体を動かす仕事
同じ場所に立ち続ける警備とは違い、歩きながらの業務が中心なので、運動量があり、体を動かしたい人には向いています。
✅ 4. 夜間・休日業務もある
特に夜間の無人施設や土日閉館のオフィスビルなどは、警備員が巡回して安全を確保します。
・商業施設(閉店後)
・オフィスビル(夜間や休日)
・工場・倉庫
・学校・病院
・マンション・団地(共用部など)
・注意力が高く、細かい異常にも気づける人
・単独での行動に抵抗がない人(1人巡回が多い)
・決まったルートを丁寧に回れる人
・体を動かすのが苦にならない人
保安警備とは、主に商業施設(スーパー、デパート、ショッピングモールなど)での盗難・万引き防止やトラブル対応を目的とした警備業務です。これも警備業法上は「1号警備」に分類されますが、特に「私服保安警備」や「制服保安警備」という呼ばれ方もされます。
業務内容 | 内容 |
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万引き・窃盗の防止 | 店内での監視や行動観察により、万引きの未然防止や現行犯対応を行う。 |
私服での巡回(私服保安) | 客を装って店内を歩きながら不審者の動きを見張る。 |
制服での巡回(制服保安) | 店員や警備員として存在感を示し、抑止効果を発揮する。 |
トラブル対応 | 万引き犯やクレーマー、暴力行為などに冷静かつ法的に適切に対応。 |
従業員や店内の安全確保 | 災害時や緊急時には避難誘導・初期対応も担当。 |
✅ 1. 接客+警備スキルが求められる
万引き犯やトラブル客への対応には、冷静な判断力・コミュニケーション力・説得力が必要。
✅ 2. 判断力・観察力が重要
不審者の動きにいち早く気づくため、周囲をよく観察し、「おかしい」と思ったら行動に移す力が求められます。
✅ 3. 法的知識も必要
現行犯逮捕の条件や、不当な身体拘束を避けるための法律知識(刑法、警備業法、個人情報保護など)が重要です。
✅ 4. 高い抑止効果
制服保安員の存在そのものが、犯行をためらわせる心理的なブレーキになります。
種類特徴
私服保安店舗スタッフや一般客に紛れて監視する。捕捉能力は高いが、常に緊張感が伴う。
制服保安視覚的な抑止力に優れ、犯行を思いとどまらせる役割。巡回やトラブル対応も行う。
・観察力や洞察力がある人
・冷静沈着で、感情的にならない人
・トラブル時にも落ち着いて行動できる人
・接客経験やコミュニケーションに自信がある人
・ルールや法令を守れる真面目な人
空港保安警備は、空港内でのテロ対策・ハイジャック防止・危険物の持ち込み防止などを目的に、乗客・手荷物・施設全体を対象にした保安検査や巡回、監視業務などを行うものです。
業務 | 内容 |
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手荷物検査 | X線検査装置や金属探知機を使って、乗客の手荷物の中に危険物がないかを確認。 |
ボディチェック(身体検査) | 金属探知機ゲートを通過した乗客に対して必要に応じて身体チェックを実施。 |
航空機周辺の巡回 | 航空機の周囲に不審物や不審者がいないかチェックする「機側警備」など。 |
アクセス制限区域の出入管理 | 空港職員や関係者の立ち入りをチェックし、不正侵入を防ぐ。 |
警戒監視業務 | 空港施設全体をモニターや巡回で監視し、異常を即座に察知。 |
不審者対応・緊急対応 | テロ・暴力行為・不審物発見時の初動対応・通報・避難誘導など。 |
✅ 1. 国家レベルの安全管理
国土交通省の指導・監督のもとで業務が行われ、**国際民間航空機関(ICAO)**の基準も関係します。小さなミスが重大事故につながるため、極めて慎重かつ厳格です。
✅ 2. 高度な訓練と専門知識
X線画像の読取技術、危険物の知識、緊急時対応の訓練などが必要です。
✅ 3. 公共性が高く、誇りある仕事
多くの人の命や安心を守る重要な職種であり、社会的信頼も高いです。
✅ 4. 英語対応や接客力も求められる
外国人旅行者も多いため、英語対応や丁寧な接客スキルも重要です。
・責任感が強く、慎重に仕事ができる人
・チームでの連携や報連相をしっかりできる人
・規律やマニュアルに忠実に動ける人
・冷静な判断力・観察力がある人
・空港や航空業界に興味がある人
・空港保安警備業務検定(国交省管轄)
空港保安業務を行う警備員には、所定の教育・訓練(20時間以上)や実技指導が義務付けられています。
・警備員指導教育責任者(1号)(管理職向け)
・24時間365日体制(シフト制・夜勤あり)
・空港の運行に合わせて早朝・深夜勤務も多い
・制服着用・持ち物制限あり(厳格な管理体制)
機械警備とは、センサーや監視カメラなどの機械設備を使って建物や敷地を遠隔で監視し、異常発生時に警備員が出動する警備形態です。警備業法上は「1号警備」に含まれますが、人的警備と機械システムを組み合わせた警備として、効率性・即応性に優れています。
項目 | 内容 |
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防犯センサー設置 | ドアや窓に取り付けたセンサーが侵入や開閉を検知。 |
火災・ガス漏れセンサー | 煙や熱、ガスの異常を感知し、異常信号を送信。 |
遠隔監視(管制センター) | 24時間体制のモニターセンターで信号を受信・監視。 |
異常時の警備員出動 | 異常を検知した場合、待機所から警備員が現場に急行。 |
定期点検・メンテナンス | センサーや通信機器の正常動作を維持するための保守管理。 |
✅ 1. 24時間365日監視が可能
人が常駐していなくても、センサーと通信システムで常時監視が可能。
✅ 2. コスト効率が高い
常駐警備員を配置しなくても広範囲を監視できるため、費用を抑えられる。
✅ 3. 即時対応が可能
異常があれば瞬時にセンターに通知 → 最寄りの警備員が出動、という流れで迅速対応が可能。
✅ 4. 抑止力としても有効
機械設備(センサー・カメラ・警報装置など)の存在そのものが、不審者への抑止力となる。
・オフィスビル・工場・倉庫
・学校・病院
・一般住宅(ホームセキュリティ)
・ATM・金融機関
・無人店舗・セルフガソリンスタンドなど
・夜間に人がいない場所
・コストを抑えつつ防犯性を高めたい施設
・人の配置が難しい広大な施設
・万一の際に迅速な対応が必要な業種
・通信・機械設備に関心がある人
・単独行動が得意で迅速な対応ができる人
・機器の保守・点検作業が得意な人